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顧客接点こそがすべて

今日は顧客接点の話です。ここまで(前回前々回)、 たとえ工業製品であっても生産されただけではまだ価値を持たないという話をしてきました。顧客が使用し、「これはいい!」と感じて初めて価値が発生したと言える。そう考えるということでした。少なくとも、すべてを「サービス」の観点から考えるとするなら、そうならざるを得ないのです。とすると、どうしても顧客と接触する時点が決定的な意味を持つことになります。ということで、顧客接点の話です。

■商品となるのは「顧客と接する」その瞬間

前回同様テレビを例にとると、テレビは工場で生産され、流通に乗り、販売店に並びます。ですが、その時点ではまだ商品としての本質は現れていないのでした。決定的な瞬間は顧客がそのテレビを買い、家でスイッチを入れて観はじめるそのときなわけです。この瞬間にテレビは初めて「顧客と接する」のです。

■顧客接点を設計する

逆に言えば、このようにして顧客と接するまでは価値の生まれようがない。価値が生まれる唯一のポイントが顧客接点なのです。そしてもちろん、価値があるから顧客はお金を払い、お金を払うから売上、利益が上がる。とすれば顧客接点をどう設計するかが企業にとって決定的な意味を持ちます。

事前に顧客はネット、マスメディアその他でそのテレビをどのように知り、どのような印象を持つのか。販売店でそのテレビを見かけたとき、何を良いと思い、買う決断をするのか。家でそのテレビを観はじめたとき、何に価値を感じるのか。3年、5年と経つうちに、その価値はどのように深まるのか。問題が起こったときには、どのように解決してほしいと思うのか。こうした顧客接点における顧客の体験を徹底的に想定し、サービスプロセスを全体として設計することが重要になります。

■顧客接点こそが利益の源泉

会社にはいろいろな機能があります。調達もあれば、生産もあり、人材も経理もあります。ですが、どれだけ立派な機能を備えていても、顧客接点でしくじったら、企業は終わりなのです。「なんだこれは?」となったら、その顧客は二度とその商品サービスは買わないでしょう。売上は上がらず、利益も出ず、業績は低迷していくことになるでしょう。顧客接点こそが利益の源泉なのです。

■企業はすべてを顧客接点を基点として組み立てる

とするなら、企業の仕組みはすべて顧客接点を基点として組み立てなければならないでしょう。何をおいてもまず、顧客接点を設計することが優先される必要があるわけです。それによって初めて生産方法や必要人材、資金調達など、他のプロセスが決まってくるのです。極端に言えば、顧客接点が設計されなければ、他のプロセスについて適切な決定は何もできないでしょう。

【結論】ビジネスは顧客接点を基点として再構成されるべき

その企業のビジネスがすべて顧客接点を基点として再構成されるとき、はじめて、顧客のお役に立ち、売上を上げ、利益を上げるという企業本来の使命を全うできるようになるのではないでしょうか。

 

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